ER-200 / キューライトレシーバー
Altair キューライトシステム ご使用上の注意
アルタイル・CLシリーズ キューライト システムは、2Wireインターカムラインに可聴周波数より高い音声信号を重畳させることにより、既設の2Wireラインを利用してキューライト信号を送ることが可能です。
しかも、2Wireラインのインターカム機能はそのまま使用することが可能です。
ただしここで注意しなければならないのは、2Wireラインの全長です。キューライト・システムの送信機から受信機までの長さではなくて、キューライト システムに接続されている2Wireラインの総延長が問題となります。キューライト システムの信号は非常に周波数の高い音声信号なので、ケーブルの持っている静電容量がキューライト信号の負荷となり、キューライト信号を減衰させます。
信号路の高域遮断周波数は、Fc=1/2πRCで表されているように、静電容量と出力抵抗の積の逆数に比例します。Rはアンプの出力抵抗とケーブルの抵抗の和となりますが、ケーブルの抵抗はアンプの出力抵抗と比較して非常に小さいので、ほぼ無視できます。静電容量の方もアンプの入力回路の静電容量とケーブルの静電容量の和になりますが、入力回路の静電容量はケーブルの静電容量と比較して非常に小さいので、これも無視できます。結局、高域遮断周波数はケーブルの静電容量にほぼ反比例することになります。現在よく使用されている4芯シールド線は2芯シールド線に比較すると対シールド間の静電容量が高いので、注意が必要です。
代表的な仕上がり外径6mmの2芯シールド線L-2T2Sと4芯シールド線L-4E6Sを例にとってみると、L-2T2Sが対シールド間容量が106pF/mに対してL4E6Sの場合は185pF/mとおよそ1.7倍近い対シールド間容量となっています。従って同じ高域減衰量となる長さは4芯シールドの場合は2芯シールドに比較して、かなり短くなってしまうことを考慮しておいてください。
2Wireインターカムシステムを設計される場合は、低容量の2芯シールド線の使用をお勧めします。特にキューライト・システムを併用する場合は、4芯シールドは避けたほうが良いと思われます。
ケーブルの総延長が長くなる場合は、キューライト システムをインターカムラインから切り離し、専用回線にして使用することを強く推奨します。
製品概要
ER-200 シングルチャンネル キューレシーバーは、マスターユニットからのキューシグナルを受ける子機として使用します。電源はインターカムラインを通じて供給することができます。
サイズ(mm) | W84 x H38 x D105 | 重量(g) | 225 | 電源 | 12 ~ 32V / 公称24V 50mA | 接続端子 | INTERCOM+CUE / XLR3ピンF(入力)INTERCOM+CUE / XLR3ピンM(出力)INTERCOM only / 使用せず |
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スペイン・マドリード郊外にあるALTAiR(アルタイル)社は2016年に30周年を迎えた会社です。E200シリーズは欧州でポピュラーな2ワイヤー・インターカムです。通信方式はよく使われている、ライン・インピーダンス220Ω、XLR2番ピン電源供給方式で、Clear-Comとも接続互換があります。アーチ型のアルミ筐体は堅牢、小型、軽量で体にフィットしやすい形状です。なめらかでしなやかなプラスティック製のベルトクリップにより、片手で楽にベルトに差し込むことが可能です。豊富なオプションと堅牢な日本製ヘッドセットが快適で信頼性の高いコミュニケーションをサポートします。